フルセットでの重量は最低でも20kg以上はあったが、これは20世紀の歩兵の標準装備重量と比して重すぎるものではない。(標準装備を全部装備すると90?ぐらいになるらしい)しかし銃器による撃ち合い(銃撃戦)が主体となり、また必要に応じて背嚢を一時的に何処かに置いて行動する現代戦闘とは異なり、この装備重量のまま1打撃ごとに全身で撃って掛かる剣戟では、如何に鍛えられた騎士といえども体力の消耗は激しく、また全身を覆うことから来る通気性の悪さや、鎧の下に着るものを調節する訳にも行かない暑さ・寒さという点でも、否応無く鎧を着た者の体力を削るものであった。
勿論鎧をつけた騎士が戦地に赴く際は、騎士自身が装具や食料・衣類や野営具を持参する訳にも行かず、常に従者がこれらの消耗品・必要品を運搬する必要もある。このため騎士には常に一人?数名の従者がついていた
これらの鎧は、部分的に取り替えることにより、騎馬用から徒歩用まで多目的に使えた。例えば長い拍車などは騎馬用であり、五本指のガントレットは手綱を持つためである。しかしミトンガントレットは接近戦では大切であり、あるいは五指ガントレットの上から更に指を強固に保護するオーバーガードをつけて使用された。
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プレートアーマーは防具としての意味合いが強いが、ある意味では着る武器であった。これは甲冑剣術が斬るよりも打撃を中心に考えられたからで、甲冑の重量は武器となりより強いインパクトを与えた。片側のガントレットだけで1kgもあり、装甲の薄い兵士がこれで殴られることは、その重さのハンマーで殴られることに等しい。また篭手に短剣やスパイク状の武器を取り付けることもしばしば行われた。
また日本の武士が着た甲冑同様に意匠を凝らしたものも無い訳ではないが、これは後述するパレードアーマーなど儀礼的なものへと変化していった。なお戦場に於ける敵味方・個人の識別には、意匠を凝らした盾や兜のほかに、サーコートと呼ばれる甲冑の上から羽織るマントが利用された。